【10月11日 AFP】ペルー警察は、台湾の犯罪組織にだまされて恐喝に加担させられていたマレーシア人ら44人を首都リマ郊外の住宅から救出した。ペルー政府が9日、明らかにした。

 救出されたのはマレーシア人43人と台湾人1人。警察の人身売買捜査部門の責任者がAFPに語ったところによると、警察や司法関係者を装ってマレーシアや台湾の企業に電話をかけ、金銭を要求するよう強要されていた。台湾人6人とペルー人2人が逮捕された。

 救出されたマレーシア人43人について同国外務省は、近日中に送還されるとしている。

 捜査当局の調べに対し、被害者らはSNSを通じてリマのカジノでの仕事があると誘われ、9月にオランダ・アムステルダム経由でペルーに入国したと説明。また、到着後は台湾の犯罪組織「レッド・ドラゴン(Red Dragon)」にパスポートを取り上げられ、外部と連絡も許されなかったと話した。

 被害者らは狭い場所に詰め込まれ、夜間に働かされていた。食事は1日1回しか与えられなかったという。

 住宅からは、1万ドル(約150万円)以上の現金、携帯電話数十台、複数の銀行カードが押収された。(c)AFP