【10月10日 AFP】先月22日に頬骨骨折の手術を受けたラグビーフランス代表の主将アントワーヌ・デュポン(Antoine Dupont)は9日、医師からフル練習の再開が許可され、今週末に迫るW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)の準々決勝出場に向けて大きく前進した。

 先月21日のナミビア戦で激しいタックルを受けて負傷し、手術の1週間後に軽めの練習に復帰していた26歳のSHデュポンについて、フランスラグビー連盟(FFR)は「予定していた執刀医の診断を受けた後、本日からラグビーの練習を再開する許可を得た」と公表した。

 闘志あふれるデュポンはチームに復帰して以降、自転車型トレーニングマシンやプールでのエクササイズから即座にランのトレーニングへ移行しており、この日完全復帰にゴーサインが出たことによって、フルコンタクトの激しいプレーを再開できることになった。

 デュポンの復帰が間に合い1週間の練習時間を得られることになったフランスは、プールAを首位突破しており、パリ郊外のスタッド・ド・フランス(Stade de France)で行われる15日の準々決勝では前回王者の南アフリカと激突する。

 一方、一部ではデュポンの復帰は早すぎるとの声も上がっており、元フランス代表のFLオリビエ・マーニュ(Olivier Magne)氏は、AFPの取材で「早期復帰には大きな危険を伴うので、慎重にならなければならない」と述べ、「これほど深刻なけがをした選手の復帰を認めることは、大衆に発信するメッセージとして問題がある」との見解を示した。(c)AFP