【10月9日 AFP】イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)との武力衝突は、世界的に影響を及ぼしている。各国の反応をまとめた。

■英国

 英ロンドン警視庁(Metropolitan Police Service)は8日、市内のパトロール強化を発表。SNSで、「イスラエルとガザ地区で続いている衝突絡みの事件が相次いでいる」と明らかにした。

 スエラ・ブレーバーマン(Suella Braverman)内相はX(旧ツイッター)で、国内における「反ユダヤ主義やテロ賛美は一切容認しない」として、「ハマスをはじめとするテロ組織や、ユダヤ系英国人に脅威を与える試みを支持した場合、警察が徹底的に取り締まる」と警告した。

■米国

 ニューヨーク、カリフォルニア州ロサンゼルス、フロリダ州マイアミ、テキサス州ヒューストン(Houston)など、全米の複数都市でシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)周辺の警備が強化された。

 ニューヨークのマンハッタン(Manhattan)では8日、パレスチナ人への連帯を示す抗議デモに約1000人が参加した。一方、イスラエルを支持するデモ行進には数百人が集まった。

 ニューヨーク州のキャシー・ホークル(Kathy Hochul)知事は、パレスチナ人への連帯集会は「道徳的に許し難い」とし、ワン・ワールド・トレード・センター(One World Trade Center)や米国側にあるナイアガラの滝(Niagara Falls)など、州内のランドマークをイスラエル国旗の青と白でライトアップするよう指示した。

■カナダ

 テレビ報道によると、モントリオールではパレスチナ人を支持する集会が開かれた。参加者は「フリー・パレスチナ(パレスチナを解放せよ)」というメッセージを示すポスターを掲げ、パレスチナの旗を振り、イスラエルに対するボイコット運動を呼び掛けた。

 首都オタワの警察は、シナゴーグやモスク(イスラム礼拝所)などでの警備を強化すると発表。「ヘイトクライム(憎悪犯罪)は決して容認されない。徹底的に捜査する」と表明した。