【10月9日 AFP】イスラエルで8日、ドイツ出身の女性が、娘がパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)に拉致されたと訴え、情報提供を呼び掛けた。ネットで拡散された動画で、ハマスの車に娘が乗せられているのを確認したという。

 リカルダ・ルーク(Ricarda Louk)さんは独ニュース誌シュピーゲル(Spiegel)に、娘のシャニ(Shani Louk)さん(22)は友人らとガザに程近い場所で開かれたレイブ(野外パーティー)に参加していたが、この会場がハマスに襲撃されたと話した。イスラエルメディアは、パーティーには数百人が参加していたと伝えている。

 リカルダさん「娘について知っていることがあれば助けてほしい」と訴えるドイツ語のメッセージ動画を公開。この動画が大衆紙ビルト(Bild)など複数のドイツメディアで取り上げられた。

 シャニさんが映っているとされる動画は、ピックアップトラックの荷台に意識のない若い女性が半裸でうつぶせに横たわっているもので、ハマス襲撃直後の7日に撮影されたとみられる。

 リカルダさんは、複数のタトゥーと先が金色に染められたの長い黒髪からシャニさんだと分かったと話している。

 リカルダさんはドイツ出身。過去30年イスラエルに住んでいるが、家族はドイツ当局の支援が受けられることを望んでいると語った。

 ドイツ外務省にコメントを求めたが、これまでに回答は得られていない。

 シュピーゲルはまた、リカルダさんはシャニさんのクレジットカードがガザ地区で使われたと銀行から知らせを受けたと報じた。(c)AFP