【10月9日 AFP】週末に行われた23F1第18戦カタールGP(Qatar Grand Prix 2023)に出場したドライバーが、これまでのキャリアで肉体的に最も厳しいレースだったと話し、10月開催を見直すよう求めている。

 8日の過酷な決勝では、何人かの選手がヘルメットの中で嘔吐し、その後メディカルセンターに運ばれた選手もいた。暑さと脱水症状で最も大きなダメージを受けたのはウィリアムズ(Williams)のアレクサンダー・アルボン(Alexander Albon)とローガン・サージェント(Logan Sargeant)で、アルボンはセンターへ搬送されて治療を受け、体調不良のサージェントはリタイアを強いられた。

 現在42歳で、最も経験豊富なアストンマーティン(Aston Martin F1)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)は、日中開催で行われていたマレーシアGP(Malaysian Grand Prix)やサウジアラビアGP(Saudi Arabian Grand Prix)に並ぶものだったと話した。

 アロンソは「無線でチームに、ピットストップのときに少し水をかけてほしいと頼んだが、認められなかった。シートがすごく熱くなっていて、体の右側が熱で燃えているように感じた」と話し、「今後、気温や湿度が極端に高くなったときのことを考えなくてはならない。サッカーでは飲水休憩があるのだから、僕らもやっていけないことはないだろう?」と続けた。

 優勝したレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)も同調し、「トップ5に入る」と特に厳しいレースだったと認めた。

 アストンマーティン(Aston Martin F1)のランス・ストロール(Lance Stroll)は失神しかけて視界がぼやけていたとコメント。「血圧が下がっていて、Gのかかる高速コーナーでは気を失いかけていた」と明かし、「視界がぼんやりして、自分がどこへ向かっているかも見えなかった。気温があまりにも高かった」と話した。

 5位に入ったフェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Fernando Alonso)は、「僕のキャリアで最も厳しいレースだったし、みんな同じだったと思う」とコメントした。

 来年のカタールGPは、2022年のサッカーW杯(2022 World Cup)と同様に12月開催が予定されている。(c)AFP