【10月7日 AFP】フランスのガブリエル・アタル(Gabriel Attal)国民教育相は6日、トコジラミ(ナンキンムシ)のまん延に対する懸念を受け、7校が学校閉鎖を余儀なくされたと明らかにした。

 アタル氏は「17校においてトコジラミがさまざまなレベルで検出された。現時点で7校が閉鎖されている」と国営テレビ局フランス5で語った。

 教育省はこれに先立ちAFPの取材に対し、計1500人が通う5校が閉鎖されたと明らかにした。

 当局は今週、南部マルセイユ(Marseille)の1校と東部リヨン(Lyon)郊外ビルフランシュシュルソーヌ(Villefranche-sur-Saone)の1校の計2校が駆除作業のため閉鎖されたと発表していた。

 アタル氏は「フランスには6万近い学校があり、ここで言及しているのは十数校にすぎないが、トコジラミの報告事例は増加している」と述べた。

 北部アミアン(Amiens)の市長はAFPに、市立図書館の閲覧スペースでトコジラミが検出されたため、数日間の閉鎖を余儀なくされたと明らかにした。駆除作業後、探知犬によってトコジラミがいなくなったことを確認しており、7日には再開するという。

 フランスで近年トコジラミの問題が生じた世帯は全体の10分の1に上っているとみられる。通常、駆除には数百ユーロかかり、多くの場合、何度も行う必要がある。

 これまでパリの地下鉄、高速鉄道、シャルル・ドゴール(Charles-de-Gaulle)空港でもトコジラミの目撃例が報告されている。だが、個々の事例について事実確認は取れておらず、RMCテレビによれば、パリ地下鉄を運営するパリ交通公団(RATP)の検証では、トコジラミを確認できなかった。(c)AFP