【10月4日 AFP】インド洋の島国モルディブで2日夜、先月末の大統領選決選投票で勝利した首都マレのモハメド・ムイズ(Mohamed Muizzu)市長(45)が集会で演説し、駐留インド軍の撤収を求める考えを改めて示した。

 決選投票が行われた9月30日以来、ムイズ氏が公の場で演説するのは初めて。

 インドはモルディブに情報収集機4機を贈与しており、その運用のため小規模な治安部隊を派遣している。

 ムイズ氏は演説で、「われわれは法に基づいてモルディブに駐留している軍部隊を撤収させるつもりだ」と語った。大統領選では「インドは出て行け」と主張していたが、この日は名指しは控えた。モルディブに駐留している外国軍はインド軍のみ。

 イブラヒム・モハメド・ソーリフ(Ibrahim Mohamed Solih)現大統領は親中国のアブドラ・ヤミーン(Abdulla Yameen)前政権から外交方針を転換。親インド路線を打ち出していた。

 ムイズ氏は大統領選勝利後、汚職などの罪で禁錮刑を受けていたヤミーン氏を釈放させ、処分を自宅軟禁に切り替えるなど、ヤミーン派と目されている。しかし、自身は親中派ではなく、「モルディブ第一」派だと強調した。(c)AFP