【9月23日 AFP】フィリピンの首都マニラおよび周辺地域では22日、マニラの南約50キロにあるタール(Taal)火山による火山スモッグで有害なガスが上空に充満していることから、屋内待機勧告が出され、多くの学校が休校となった。

 タール火山付近の自治体は住民に対し、有毒ガスから身を守るために建物のドアや窓を閉め、外出を控えるよう呼び掛けている。

 タール火山は数週間前から火山ガス(二酸化硫黄)を噴出し続けており、当局によれば、バタンガス(Batangas)州では21日、火山ガスの急増により「胸の痛みや息苦しさ」などの体調不良を訴えた生徒が少なくとも58人に上った。

 州内の病院は、緊急事態に対応するため警戒態勢に入った。

 州の保健当局の局長は火山スモッグについて、「二酸化硫黄は人体に重大な影響を及ぼすため、軽視してはならない」と呼び掛けている。

 環境当局は、マニラの一部では、最も有害な微小粒子状物質(PM2.5)濃度が「急性症状」をもたらすレベルに達したと発表した。(c)AFP