【9月20日 AFP】独東部ザクセン(Saxony)州は19日、半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)との間で、半導体部門での求人増に対応するため大学生を対象とした職業訓練を同社に委託することで合意した。

 ドイツでは、高齢化による半導体部門などでの熟練労働者不足が大きな問題となっている。

 TSMCは先月、38億ドル(約5600億円)相当を投じて半導体工場を同州の州都ドレスデンに新設すると発表。

 それに続く州当局およびドレスデン工科大学(TU Dresden)との今回の合意は、「特にSTEM(科学・技術・工学・数学)専攻学生に半導体産業でのキャリアに向けた訓練を施すことを狙ったもの」と、同社は説明している。

 具体的には、最大100人の州内の優秀な学生を交換留学制度を通じて6か月間、台湾に招き、トップ大学で研修させる。最初のグループは来年2月に留学を開始する予定という。

 TSMCのドレスデン工場は主に自動車用半導体の製造を手掛ける。来年着工し、2027年末の稼働を目指している。約2000人の高度専門職の雇用が見込まれている。(c)AFP