【9月20日 AFP】暴風雨「ダニエル」の直撃で数多くの犠牲者が出たリビア東部デルナ(Derna)で18日、当局の怠慢を非難する大規模な抗議デモが行われた。

 デモは市内の大モスクの外で行われ、東部に拠点を置く代表議会とアギーラ・サレハ(Aguilah Saleh)議長に激しく抗議した。

 現場では、「われわれは議会の解体を望む」、「アギーラは神の敵」、「犠牲者の血を無駄にはしない」、「泥棒と裏切り者は厳罰に処するべきだ」などのスローガンが飛び交った。

 デモ参加者らは声明を発表し、「責任者に対する速やかな捜査と法的措置」を求めた。また、デルナ市での国連(UN)事務所設立のほか、「市の再建と被災住民への補償」への着手、市議会とこれまでの予算についての調査を求めた。

 一方でデモ参加者らは、デルナ市長が所有するとされる住宅へと向かい、建物に火を放った。その様子を捉えた映像がソーシャルメディアや現地メディアで広がった。

 政治家やアナリストらは、2011年に故ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐による独裁政権の崩壊とその後の混乱で、重要なインフラ整備が後回しにされたと指摘している。(c)AFP