【9月15日 CNS】瑞幸珈琲(ラッキンコーヒー、Luckin coffee)は9月4日、貴州茅台酒(Kweichow Moutai)とのコラボ商品「醤香(Jiangxiang)ラテ(ミルク部分に茅台酒を入れたラテコーヒー)」を売り出した。関連の話題も微博(ウェイボー、Weibo)の人気検索ワードに上がった。ラッキンコーヒーの微博公式アカウントが5日に発表したデータによると、「醤香ラテ」の初日の販売量は542万杯を突破し、売上高も1億元(約20億円)を突破したという。

 しかし、最初の2日間の熱狂の後、「醤香ラテ」の注目度は徐々に下がっていった。では、「醤香ラテ」はいつまで売れるのか? この人気はいつまで続くのか? 

 白酒業界の専門家の肖竹青(Xiao Zhuqing)氏によると、茅台とラッキンコーヒーはかなり早くから接触を始めており、「醤香ラテ」はロングセラーの定番商品になるだろうと語った。茅台側は今回のコラボ商品の市場での売り上げに大きな期待を寄せているという。

 SNS上では、ネットユーザーの評価は分かれている。白酒の醤香がすると感じる人もいれば、「紅腐乳(豆腐に紅麹をつけ、塩水中で発酵させた中国の調味料)のような味がする」と言う人もいる。

 茅台アイスクリームから「醤香ラテ」に至るまで、若者向け、個性的、ファッショナブルという新たな消費トレンドの下、貴州茅台はコラボレーションの路線をつき進んでいる。これは若者が酒文化への関心を失っている現在、新世代の消費者グループをどのように育てるべきかという伝統的な白酒メーカーが直面している課題を反映している。

 報道によると、今年の茅台アイスクリーム1周年記念イベントで、貴州茅台集団董事長の丁雄軍(Ding Xiongjun)氏は、同社は酒入りチョコレート、アルコールドリンク、棒アイス、ソフトクリームなどの商品開発を強化し、異なるタイプ・価格帯、特徴ある商品群を企画していくと述べた。

 多様な消費シーンを開拓する一方、茅台のクロスボーダーマーケティングの位置付けもますます下がっている。しかし、若者の間で消費頻度が高いコーヒーは、茅台のターゲットの一つになっていることに疑いはない。

 酒類アナリスト、知趣コンサルティングのゼネラルマネージャーの蔡学飛(Cai Xuefei)氏は、茅台が若者の消費者グループのニーズに立脚し、販売品目をさらに拡大し、社会的に優れたブランドと提携し、食品、エンターテイメント、旅行などのプロジェクトリソースを統合することで、ブランド価値を継続的に活性化し、ブランド力の向上を推進し、企業の多角化経営を実現していく可能性が非常に高いと考えている。

 業界関係者の中には、コラボコーヒーの実際の味よりも話題性や新規顧客の増加のポテンシャルこそがブランドの最終目標だと考える人もいる。(c)CNS/JCM/AFPBB News