【9月14日 AFP】メキシコ議会の12日の公聴会で、「人類ではない」生物の遺体とされるもの2体が公開された。同議会が地球外生命の可能性について公式に取り上げたのは今回が初めて。

 ミイラ化した「非人類の遺体」は、それぞれ小さな展示用ケースに入れられて公開された。メキシコのジャーナリスト、ハイメ・マウサン(Jaime Maussan)氏が2017年にペルーで発見したとして持ち込んだもので、灰色がかり、人類に似た体形をしている。

 マウサン氏は「彼らは非人類だ。正体が分からないので、地球外生命体とは呼びたくない」と語った。さらに、メキシコ国立自治大学(UNAM)で行われた炭素年代測定から「約1000年前のもの」であることが示されたと述べた。

 公聴会は与党のセルヒオ・グティレス(Sergio Gutierrez)議員が「公共の利益にかなう」として開催を求めた。

 同氏によると、マウサン氏は、7月に元米情報局員のデービッド・グラッシュ(David Grusch)氏が米下院委員会で米当局が未確認航空現象(UAP)の証拠を隠ぺいしていると証言したことを受け、メキシコ議会での公聴会を要請した。

 だが、ソーシャルメディア上では映画『E.T.』の宇宙人の写真を使ったジョークが飛び交うなど、驚きと不信と嘲笑が入り交じった声が上がっている。

 X(旧ツイッター〈Twitter〉)のあるユーザーは「この国が科学をないがしろにしていることを示す」出来事だと書き込んだ。

 また「火星人がやってきた」というフレーズを添えて、公聴会の動画を投稿するユーザーもいた。さらに、マウサン氏を「銀河系間外交長官」に任命してほしいという皮肉交じりの投稿もあった。

 映像はメキシコ議会が12日公開。(c)AFP