【9月6日 AFP】4日に行われた全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2023)の男子シングルス4回戦で、試合中にナチス・ドイツ(Nazi)時代の国歌のフレーズを叫んだ観客の男が退場させられる出来事があった。

 ヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)と対戦したドイツのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev)が、第4セットのサービスゲームで、「世界で最も有名なヒトラー(Adolf Hitler)のフレーズ」が客席から聞こえたと主審に抗議。問題の言葉を発したとされる男は特定され、退場を命じられた。

 ズベレフは試合後、男はナチス時代の国歌の出だしの「Deutschland Uber Alles」という部分を歌っていたと明かし、「あれは少しやりすぎだ」と非難。「ドイツ人として、その歴史についてはあまり誇らしく思っていないし、あまりいいことではないと思う」とコメントした。

 試合は日付をまたいで5日午前1時39分までもつれる死闘の末、ズベレフが8強入りを果たした。(c)AFP