【9月6日 AFP】エジプトのアブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領は5日、アラブ世界で最も人口が多い同国の出生抑制を呼び掛け、中国の一人っ子政策を例に挙げた。

 シシ氏は出生数について「年間40万人が求められる」と述べた。エジプトの人口は約1億500万人で、昨年の出生数は220万人近かった。

 ハーリド・アブデル・ガッファル(Khaled Abdel Ghaffar)保健・人口相が会合で「子どもを持つのは個人の完全な自由だ」と述べると、シシ氏は「その考えには同意できない」と反論。

 シシ氏は「状況(同国史上最悪の経済危機)の深刻さも把握していないような人々に子どもを持つ自由を委ねるつもりか。最終的にその代償を払わされるのは社会全体とエジプト国家だ」「この自由を統制しなければならない。そうしなければ大惨事となる」と主張した。

 さらに、中国の一人っ子政策に言及し、「中国政府は1968年にこの決定を下し」「人口抑制政策に成功した」と述べた。

 中国は2015年に一人っ子政策を撤廃。すべての夫婦に2人目の子どもを持つことを認めた。(c)AFP