【9月4日 AFP】ラグビーW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)を控えるフランス代表は、代替選手に選出されたバスティアン・シャリュロー(Bastien Chalureau)が人種差別的な動機のある暴行で有罪判決を受けていることから、同選手をメンバーから外すよう求める声が上がっている。

 代表6キャップを刻んでいるシャリュローは、もともとW杯メンバーに入っていなかったが、ポール・ウィレムス(Paul Willemse)の負傷離脱を受けて緊急招集された。ところがシャリュローは、2020年に2人の元選手に暴行を加えて執行猶予付き禁錮6か月の判決を受けており、メンバー入りの判断が物議を醸している。

 シャリュローは「人種や民族を理由とした暴力行為」で有罪となった。本人は攻撃に人種的な側面があったことを一貫して否定し、控訴している。

 被害者の一人であるヤニック・ラルゲ(Yannick Larguet)は地元紙に対して、シャリュローが「人種差別的な暴言」を叫んだ後、「あごに全力でパンチしてきた」と証言している。

 代表を率いるファビアン・ガルティエ(Fabien Galthie)ヘッドコーチ(HC)は、「このチームに人種差別の居場所はない」と強調し、批判の高まりがチームに影響していないかと問われると「弱気な人間にW杯は戦えない」と答えた。

 フランスは8日の開幕戦で、優勝3回のニュージーランドと対戦する。(c)AFP