【9月3日 AFP】日本・ペルー両国の考古学者チームがこのほど、ペルー北部で先スペイン期の遺跡を発見した。遺跡は祖先をまつるための祭祀(さいし)場で、埋葬室や人骨、陶器などが見つかった。

 チームに参加した南山大学の渡部森哉教授はAFPに、首都リマの北約900キロの地点にあるカハマルカ(Cajamarca)県のヘケテペケ(Jequetepeque)渓谷で、「西暦800~1000年ごろに栄えたワリ(Wari)文化の遺跡を発見した」と語った。

 埋葬室が2か所あり、それぞれ2段構造になっていた。埋葬室の壁には五つずつ穴がうがたれ、中には貝殻や陶器の破片、三脚皿が置かれていた。

 渡部教授は「さまざまな起源を持つ多くの人々がこの地に住んでいた。ここは祖先をまつる祭祀場だった」と説明した。(c)AFP