【8月31日 AFP】中国が南シナ海(South China Sea)のマレーシア沖の水域を自国領だと主張する最新官製地図を公表したことを受け、マレーシアは30日、抗議を表明した。

 中国は南シナ海について、ほぼ全域を自国領だと主張している。今週公表された「2023年版標準地図」では、ボルネオ島(Borneo Island、カリマンタン島)のマレーシア・サバ(Sabah)、サワラク(Sarawak)両州沿岸の排他的経済水域(EEZ)と重なる水域が、一方的な主張に基づき中国領とされている。

 マレーシア外務省は当該水域について、「中国の領有権主張は認めない」と表明。南シナ海における領有権問題は「複雑かつ微妙」だとしながら、国際法に基づき「対話を通じて平和裏に、かつ合理的な形で取り扱う」必要があると主張した。

 また、マレーシアとしては、東南アジア諸国連合(ASEAN)内で協議されている、南シナ海の領有権問題の解決に向けた「行動規範」を策定する案を支持するとしている。(c)AFP