【8月30日 AFP】インド当局は、20か国・地域(G20)首脳会議(サミット)を来週に控え、首都ニューデリーをうろつくアカゲザルを追い払うため、「モンキーマン」チームを配置することにした。

 ヒンズー教国のインドでサルはあがめられているものの、しばしば庭やオフィス、民家の屋上などを荒らし、食べ物を目当てに人間を襲うこともある。サミットで世界の指導者を迎えるために飾った花も食べられかねない。

 ニューデリー市議会は、30~40人の「モンキーマン」を雇い、市内で悪さをするアカゲザルの天敵であるオナガザル科のラングール(ヤセザル)の声をまねさせることにした。

 副議長は30日、AFPに対し、各国の代表団が宿泊するホテルやサルの目撃情報がある場所に1人ずつ配置すると明らかにした。

 さらに市議会は、各国首脳を乗せた車列にサル軍団が突進してくる事態を懸念。サルを追い払うためにラングールの等身大パネルを設置し、本物に見えるよう動かす計画だ。

 だが、サルたちはすぐ学習するため、こうした対策の効果を疑問視する声もある。ラングールを模したプラスチック製パネルを設置し、録音したラングールの鳴き声を流したところ、効果があったのは3日間だけで、結局サルが粉々に壊してしまった。

 主要紙タイムズ・オブ・インディア(The Times of India)は30日、「サルに改心させるのに、ラングールのパネルがいったい何枚必要になるのだろうか」と問い掛けた。(c)AFP