【8月29日 AFP】北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は29日、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党総書記が、周辺海域に「核戦争の危険」が満ちているとして海軍の増強を指示したと伝えた。

 KCNAによると金氏は、現在海上で共同訓練を行っている日米韓の首脳が協力関係を強化していることを非難。

 金氏は、米国が朝鮮半島(Korean Peninsula)の周辺海域で共同訓練を実施し、戦術核兵器を配備するなど「これまで以上に必死」になっているとの認識を示した。

 その上で、「米国と他の敵対勢力の無謀な対決策動により、朝鮮半島沖は世界で最も兵器が集中し、核戦争の危険をはらんだ最も不安定な海域に成り下がった」と指摘。「敵の最近の攻撃的な試みを踏まえれば、海軍の迅速な発展の達成が喫緊の課題となっている」と述べた。

 金氏はまた、「戦術核兵器の運用拡大」という政府の方針の一環で、海軍に新兵器を導入すると明言。海軍が「国家の核抑止力」の一翼を担うと強調した。(c)AFP