【8月29日 AFP】マレーシアで29日、同国で生まれたパンダ2頭が中国に返還されるのに先立ち、市民が涙ながらに別れを告げた。2頭の返還は、新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行により数年にわたって延期されていた。

 返還されるのは、2018年生まれのイーイー(Yi Yi)と21年生まれのシェンイー(Sheng Yi)。中国との協定では、2頭は2歳の誕生日を迎えたら返還される予定だった。

 2頭は雌で、14年に中国がマレーシアとの国交樹立40周年を記念し10年間の予定で貸与したシンシン(Xing Xing)とリャンリャン(Liang Liang)の間に生まれた。両親はマレーシアに残る。

 マレーシアの国立動物園には、出発前の2頭に別れを告げようとファンが集まった。

 写真家の女性(24)は、「ほろりと泣いてしまうお別れになった。かわいい2頭の子どもたちに会えなくなるのでとても悲しい」と話した。

 パンダたちを毎週見に訪れては、動画を撮影しティックトック(TikTok)に投稿していたという別の女性(37)はAFPに対し、「家で何日も泣いていた。もう会うことはできないだろう」と目を赤くしながら語った。(c)AFP