【8月29日 AFP】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)は26日、バーミヤン(Bamyan)州にある国立公園への女性の立ち入りを禁止した。これを受け、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は28日、非難する声明を発表した。

 立ち入りが禁止されたのは、首都カブール西方175キロに位置するバンデ・アミール(Band-e-Amir)国立公園。崖に囲まれた美しい湖で知られる国内屈指の観光地で、岸辺でくつろいだり、貸しボートをこいだりする人々でいつも混み合っている。

 勧善懲悪省は禁止措置について、公園を利用する女性のヒジャブ(頭髪を覆うスカーフ)の着用方法が不適切だったと主張している。

 HRWの女性の権利局のヘザー・バー(Heather Barr)副局長はAFPに対し、女性を公園から締め出すという決定は「極めて意図的で冷酷だ」と指摘した。

 さらに、「タリバンは少女と女性から教育や雇用、自由な移動の機会を奪うだけでは飽き足らず、公園の利用やスポーツへの参加、そして今度は自然さえも奪おうとしている」「女性たちは徐々に壁の中に閉じ込められ、すべての家庭が監獄になってきている」と非難した。(c)AFP