【9月18日 AFP】自転車ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2023)は17日、第21ステージ(サルスエラ競馬場~マドリード、100.3キロ)が行われ、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のセップ・クス(Sepp Kuss、米国)が総合優勝を果たし、自身初のグランツール(三大ツール)制覇を遂げた。

 ユンボ・ビスマは今年、プリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)がジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2023)、ヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard、デンマーク)がツール・ド・フランス(2023 Tour de France)を制しており、1シーズンでグランツール3冠を達成した史上初のチームになった。

 スーパースターとして馴染んでいるログリッチとヴィンゲゴーだが、今週はチームオーダーとみられる形で、いつもはアシスト役を担っているクスのグランツール初優勝に向けて援護役に回っていた。

 笑顔でフィニッシュラインを迎えたクスは「信じられない。きょうは今大会全体の中で一番苦しんだステージだったと思う。今は終わって本当にうれしい」とし、「私自身はこれからも私だ。これは人生を変えるものだけれど、この経験は楽しい思い出とともに振り返るものになるだろう。まだうまくのみ込めないし、相当時間がかかるだろう。(今夜は)盛大にお祝いだ。家族や友人もいて、とても特別なものになる」とコメントした。

 厳しい全21ステージを76時間48分21秒で駆け抜けたクスに続いて、総合2位には17秒差でヴィンゲゴー、同3位には1分8秒差でログリッチが続いた。

 最終ステージを制したのはアルペシン・ドゥクーニンク(Alpecin–Deceuninck)のカーデン・グローブス(Kaden Groves、オーストラリア)で、ポイント賞も獲得。総合4位に入ったUTE(UAE TEAM EMIRATES)のフアン・アユソ(Juan Ayuso、スペイン)がヤングライダー賞を手にし、スダール・クイックステップ(Soudal Quick-Step)のレムコ・エベネプール(Remco Evenepoel、ベルギー)が山岳賞に輝いた。(c)AFP