【8月21日 AFP】北朝鮮国営・高麗航空(Air Koryo)は21日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な流行)以来3年以上にわたって運航を停止していた旅客便の再開を予定していたが、直前になって突然キャンセルした。

 北朝鮮は新型コロナ対策で2020年初頭に国境を閉鎖して以来、国外とはほぼ遮断されている。

 中国北京の空港には21日朝、報道陣が集まり、午前9時50分(日本時間午前10時50分)に到着予定だった平壌発・高麗航空151便を待っていた。だが到着予定時刻から約2時間後、ターミナルの掲示板にはキャンセルの文字が表示され、報道陣からは落胆のどよめきが起こった。

 北京の空港のカスタマーサービスは、高麗航空はキャンセルの理由を明らかにしていないとAFPに語った。

 AFPでは同日、高麗航空の中国オフィスに連絡を試みたが応答はなかった。記者が北京事務所を訪れたところ、ガラスのドアには鍵がかけられていた。ガラス越しのオフィスはしっかりと維持されているように見える。同じフロアで働く人は、高麗航空のスタッフは時々訪れるが、今日は誰も見ていないと話した。

 韓国統一省はAFPの取材に対し、高麗航空のキャンセルについて「把握していることは何もない」と述べた。

 一方、韓国ソウルに拠点を置く北朝鮮関連ニュースサイト「NKニュース(NK News)」は同日、高麗航空が今週、ロシア・ウラジオストク(Vladivostok)から平壌へ向かって2便を運航すると伝えた。(c)AFP