【8月17日 AFP】キプロス政府は今月3日、ネココロナウイルスの一種による感染症が流行し大量のネコが死んでいることを受け、ヒト用コロナ治療薬の余剰在庫をネコ用に提供することを認めると発表した。農業省の勧告に沿ったもの。

 キプロスでは、猫伝染性腹膜炎(FIP)が猛威を振るっている。動物愛護団体は今年は既に、島に生息する約100万匹のうち30万匹が死んだと主張しているが、獣医師の協会は30万匹というのは大げさで、死んだのは多くても1万匹だとしている。

 政府は「人間のコロナウイルス感染症の治療に使われ、現在は不要となっている在庫を提供することが可能」だと述べた。

 提供される薬は錠剤で、政府の発表を受けて動物病院などでは薬の投与が行われている。

 キプロスでは新石器時代のシロウロカンボス(Shillourokambos)という村で、人と一緒に埋葬されたネコが見つかっており、約9500年前から飼育されていたことが分かっている。

 映像は11日撮影。(c)AFP