【8月16日 AFP】パキスタン警察は15日、真夜中に墓を掘っていた男を、米国籍の妻を殺害した容疑で逮捕したと明らかにした。

 カジム・カマル・カーン(Kazim Kamal Khan)容疑者は12日未明、東部ラホール(Lahore)で身柄を拘束された。後に妻のダイアナ・クリスト・カーン(Diana Christo Khan)さん(50)の殺害について自供した。

 拘束に当たった警察官のムハンマド・ナディーム(Muhammad Nadeem)氏はAFPの取材に対し、「墓掘り作業者から、男が墓地にやって来て、葬儀もせずに布に包んでもいない遺体を埋めようとしているとの通報を受けた」「現場に到着すると、遺体は一部しか覆われておらず不審な様子だった」と説明した。

 米国務省の報道官は、ラホールで米国人1人が死亡したと認め、「われわれは家族と連絡を取っており、あらゆる領事館による支援を提供している」と続けた。

 警察によると、カーン容疑者は2001年9月11日に起きた米同時多発攻撃の後、米国から退去させられ、同国に残ったダイアナさんや娘とは疎遠となっていた。

 カーン容疑者は最近、重病と偽り、ダイアナさんをパキスタンに呼び寄せたとみられる。

 事件の報告書によると、ダイアナさんの遺体は頭部に外傷が、首には打撲傷があった。正確な死因を特定するため、検視が行われる。(c)AFP