【8月15日 AFP】インド洋のフランス海外県マヨット(Mayotte、マホレ)当局は14日、不法移民やスラム対策の一環として、重機を投入して大規模なスラム撤去作戦を実施したと発表した。

 マヨット島はアフリカ大陸とマダガスカルの間にあるコモロ諸島(Comoros islands)の島。

 地元当局はX(旧ツイッター〈Twitter〉)への投稿で、同島の南東部にあるアムロ(Hamouro)村での撤去に警察官と当局者が立ち会ったと説明した。

 仏当局は4月以降、マヨット島に多数の警官を配備し、スラムを解体する「ウアンブッシュ(Wuambushu、現地語で送還の意)」作戦の準備を進めてきた。

 法的な問題と隣国コモロとの外交問題を経て、5月にトタン板でできた小屋の解体が開始され、今週は、過去最大規模の撤去作業が進められている。

 地元当局によれば、これまでに計81戸の「違法住居」を解体。36家族の身元を確認し、うち7家族は代わりの住居への移動を受け入れたという。

 住宅の解体について一部の人権団体は、移民に対する「甚だしい」人権侵害だと非難しているが、地元選出議員や多くの住民はこの措置を支持している。

 ジェラルド・ダルマナン(Gerald Darmanin)内相は、「年末」までにトタン小屋1000戸を含め、規格外の住宅約1250戸を取り壊す予定だとしている。

 マヨットの住民約35万人の半数、スラムで暮らす人の3分の2はフランス国籍を持っていない。(c)AFP