【8月11日 AFP】フィリピン軍司令官は10日、中国と領有権を争う南シナ海(South China Sea)の南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)沖にあるアユンギン礁(セカンド・トーマス礁、Second Thomas Shoal)の拠点に、来週にも物資の再補給を行う方針を明らかにした。

 アユンギン礁では、フィリピンが領有権を主張するために意図的に座礁させた老朽艦に海兵隊が常駐している。

 フィリピン政府は5日、沿岸警備隊の巡視船とチャーター船2隻で拠点に食料、水、燃料を補給しようとしたが、中国海警局の船舶が放水銃を使用するなどして妨害。チャーター船1隻は荷揚げに成功したが、もう1隻は拠点に到達できなかった。

 残りの補給分について、パラワン(Palawan)島に駐留するフィリピン西方軍司令官のアルベルト・カルロス(Alberto Carlos)中将は記者団に「できれば来週早々、(遅くとも)物資がなくなる前には必ず」搬入したいと述べ、再び妨害されないことを願うと語った。

 次回も同じチャーター船の使用を予定しているが、空からの投下も検討しているという。(c)AFP