【8月10日 AFP】タイのマハ・ワチラロンコン(Maha Vajiralongkorn)国王の次男ワチャレーソーン(Vacharaesorn)氏(42)が10日、バンコク市内の寺院を訪れた。ワチャレーソーン氏は20年以上滞在した米国から帰国したばかりで、注目が集まっている。

 ワチャレーソーン氏の母親は国王の2番目の妻だった元俳優スチャーリニー・ウィワチャラウォン(Sujarinee Vivacharawongs)さん。1990年代に両親が離婚した後は、人生の大半を国外で過ごしてきた。現在は米ニューヨークで弁護士として働いている。

 スチャーリニーさんと国王の間の4人の子どもには、王室の称号は与えられていない。

 国王は4度の結婚で7人の子どもをもうけている。正式な後継者を指名していないが、王室典範では男子王族が優先されるとされている。

 ワチャレーソーン氏は6日、バンコク近郊のスワンナプーム国際空港(Suvarnabhumi Airport)に到着したとされる。

 帰国後フェイスブック(Facebook)に投稿された動画では報道陣の取材に「長年、国を離れていたが、帰国できて夢がかなった」と語っている。

 ワチャレーソーン氏は10日朝、バンコク市内の寺院「ワット・ヤーンナーワー(Yannawa)」を訪れ、喜捨をしたり、魚を川に放したりした。

 8日にはバンコクにある児童福祉施設「ファンデーション・フォー・スラム・チャイルド・ケア(Foundation for Slum Child Care)」を訪れ、集まった市民と言葉を交わし、写真撮影に応じていた。7日には、トゥクトゥクに乗っている写真をフェイスブックに投稿したりもした。

 タイには10日間ほど滞在予定だという。

 タイ王室はワチャレーソーン氏の帰国についてコメントしていない。(c)AFP