【8月10日 AFP】ロシアは9日、ポーランドやフィンランドが自国の安全保障を脅かしていると非難するとともに、ロシア西部で増大している北大西洋条約機構(NATO)の「脅威」に対抗すると明言した。

 ウクライナの忠実な同盟国ポーランドは、ロシアの民間軍事会社ワグネル(Wagner)の部隊が隣国ベラルーシに駐留していることを受け、同国国境の警備を強化した。

 約1300キロにわたりロシアと国境を接するフィンランドは4月、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて長年維持してきた軍事的な中立政策を転換し、NATOに加盟した。

 ロシアのセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相は国防省の会議で、「ロシア連邦の軍事的安全保障に対する脅威が、西部と北西部で高まっている」と指摘し、「臨機応変な対応が求められる」と述べた。

 続けて、「こうしたリスクの低減に必要な措置について協議し、適切な判断を下す」とした。

 また、ポーランドについて、「軍備増強」を進めており、米国に「反ロシア政策の主要な道具」として利用されていると主張した。

 ショイグ氏は「重大な不安定化要因」として、フィンランドのNATO加盟と、スウェーデンのNATO加盟実現を挙げた。(c)AFP