【8月9日 AFP】中国外務省は8日、フィリピンに対し、南シナ海の南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)沖に同国が領有権主張のため座礁させている老朽艦を直ちに撤去するよう改めて求めた。

 座礁地点はアユンギン礁(セカンド・トーマス礁、Second Thomas Shoal)で、フィリピンは海兵隊員を座礁艦に常駐させている。

 中国外務省報道官は、「フィリピン側は不法座礁させている軍艦を撤去すると繰り返し表明してきた」としながら、「24年が経過しても撤去するどころか、仁愛礁(セカンド・トーマス礁の中国名)の恒久的な占領に向け大規模な改修・補強を試みている」と非難。「座礁艦の即時撤去と原状回復」を求めた。

 これに対しフィリピン外務省は、セカンド・トーマス礁に海兵隊員を「常駐」させているのは中国が1995年にミスチーフ礁(Mischief Reef)を「不法占拠」したのを受けたものだと主張。「自国の管轄領内に軍事施設を設置することは固有の権利であり、いかなる法にも反していない」と強調した。(c)AFP