【8月8日 Xinhua News】中国・北京大学の研究チームが、腸内細菌由来のジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-4)が糖尿病の治療効果を改善する新たな薬剤標的になる可能性があることを発見した。

 研究成果は「腸内細菌宿主のアイソザイム分析により、DPP-4が抗糖尿病の新たな薬剤標的であることが判明」と題した論文にまとめられ、科学誌サイエンスで発表された。

 研究チームは、DPP-4がアイソザイムとして体内に入るとグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)を分解し、人体の耐糖能異常を誘発することを発見。一般的な糖尿病治療薬のシタグリプチンがDPP-4を有効に阻害できないことも確認し、DPP-4の富化がシガレチンの臨床治療効果を大幅に低下させることを突き止めた。

 研究チームは、今回の発見が糖尿病の発病メカニズムをさらに解明し、薬剤治療の効果を高める上で前向きな意義を持つと指摘。DPP-4酵素を阻害する方法が見つかれば薬物治療の効果向上が見込まれ、新たな治療方法につながる可能性もあるとした。(c)Xinhua News/AFPBB News