【8月4日 AFP】英ロックバンド「クイーン(Queen)」のメインボーカルだったフレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)さんゆかりの品々が、来月開催される競売を前に4日から英ロンドンで一般公開される。

 競売大手サザビーズ(Sotheby’s)は、マーキュリーさんが所有していた1400点を超える品を6回に分けて出品する。

 展示会場はロンドン市内のギャラリーで、高級住宅街ケンジントン(Kensington)にあるマーキュリーさんの旧宅「ガーデンロッジ(Garden Lodge)」の雰囲気を再現している。競売に出される品は1991年にマーキュリーさんが亡くなって以来、ほぼ手つかずで旧宅に残されていた。

 会場中央には、1980年代にマーキュリーさんがステージで着用していた英王室の至宝「聖エドワード王冠(St Edward's Crown)」のレプリカと赤いマントが展示されている。また数々のヒット曲が作られたヤマハ(Yamaha)のベビーグランドピアノは最高300万ポンド(5億4000万円)の値がつくと予想されている。

 このほか、世界的な大ヒット曲「ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)」となった曲の草稿や、収集していた日本の装飾品や工芸品、ガーデンロッジで使われていた繊細な家具や食器類、革装の「ディナーパーティーの招待客とメニューブック」などが公開されている。

 展示を企画したチームは、マーキュリーさんの創作プロセスと人生の旅の中にゆかりの品々を配置しようと試みたという。

 サザビーズの担当者セシル・バーナード氏はAFPに、「ガーデン・ロッジに行った私たちは考古学者のようだった」と述べ、この展示企画に関われたこと自体が宝のような体験だと語った。

 対面式の競売は9月6~8日に、オンライン競売は今月から9月11日まで行われる。(c)AFP