【7月31日 CNS】社会経済の発展、科学技術の進歩、産業構造の調整に伴い、中国国内には様々な経済の新業態が現れ、革新的で多様性に富んだ新興職業が雨後のタケノコの様に次々と登場している。 

 最近、人民データ研究院が『新青年 新機遇:新職業発展動向白書』を発表した。この報告書では、新興職業を中心に、ビッグデータや人工知能(AI)などの技術を総合的に活用し、現在の中国における新興職業発展の新たな動向を観察。新興職業の発展過程で明らかになった課題を指摘した。

 新たな産業が新たな雇用機会を生み出す。eスポーツプロゲーマーやeスポーツチームオーナー、ネット配信者、AIエンジニア、ネット声優、医療コーディネーターなどは、eスポーツやAIなどの今注目の産業と関連している。これらの職業は社会の新たなニーズに対応し、雇用機会を増やしている。

 近年、これらの新興職業に密接に関連する新興産業はいずれも急成長期を経た。市場規模が明らかに拡大し、専門人材への需要が持続的に高まっている。AIエンジニアを例に挙げると、需要側から見ると、現在、先端のAI技術を熟練に操り、その技術を生かす人材が各業界で高く評価され、求められている。そのため、このような専門人材の不足が大きな問題となっている。供給側から見ると、関連する部門や大学、企業などの主体は積極的にAI技術の専門人材を育成し、専門人材の供給の質を向上させている。

 しかし、現在の中国の新興職業の支援体制にはまだ不足がある。第一に、従来の労働保障制度が新興職業の発展ニーズを満足させることは難しく、一部の新興職業の従業員の合法的な権利が保障されていない。第二に、新興職業に関連する管理制度が不十分であり、具体的な職務内容、業務内容、スキル基準などにはまだ一定の制度の空白が存在している。

 第三に、各新興職業は特徴が異なり、一部の新興職業の仕事内容やモデルは従来の仕事とは大きく異なるため、社会の受け入れ度や認知度が低い状況に直面している。第四に、新興職業の将来の発展経路はまだ明確ではなく、長期的で持続可能な職業の発展経路をさらに探求する必要がある。

『白書』は、新興職業の将来の発展について以下のいくつかの提案をしている。第一に、関連部門は労働保障メカニズムを確立し、労働者の合法的な権利を守る必要がある。第二に、地域間の情報の相互連携と相互承認を強化し、新興職業の管理制度を規範化する必要がある。第三に、新興職業の情報を継続的に公開し、職業の社会的な認知度を高める必要がある。最後に、新しいタイプの複合型人材を育成し、職業の専門化レベルを向上させる必要がある。(c)CNS-北京青年報/JCM/AFPBB News