【7月26日 AFP】シンガポール政府は26日、違法薬物密売の罪で有罪となった同国人の男(57)の死刑を執行した。2日後には、2014年以来とされる女性死刑囚の刑執行も予定されている。

 中央麻薬取締局(CNB)は、チャンギ刑務所(Changi Prison Complex)で刑が執行されたと説明した。モー・アジズ・ビン・フセイン(Mohd Aziz bin Hussain)死刑囚は、「49.98グラム以上」のヘロインを密売したとして17年に有罪判決を受けていた。

 シンガポールでは、新型コロナウイルスが世界的に流行していた2年間は死刑執行が停止されていた。昨年3月の再開以来、刑が執行されたのは同死刑囚で14人目。

 地元の権利擁護団体「トランスフォーマティブ・ジャスティス・コレクティブ(Transformative Justice Collective)」によると、28日には18年に約30グラムのヘロイン密売で有罪となった女性死刑囚(45)の刑執行が予定されている。

 同団体のコキラ・アナマライ(Kokila Annamalai)氏は、女性死刑囚の刑執行は04年以来になると指摘した。

 シンガポールは世界で最も厳しい薬物規制を維持しており、500グラム以上の大麻もしくは15グラム以上のヘロインを密輸した場合、死刑が科される可能性がある。(c)AFP