【7月26日 AFP】南太平洋の島国フィジーのシティベニ・ランブカ(Sitiveni Rabuka)首相は中国訪問を翌日に控えた25日、訪中の急きょ中止を発表し、頭部を負傷して自宅療養しなければならなくなったと説明した。

 ランブカ氏は、頭にばんそうこうを貼り、血が飛び散ったシャツ姿で動画に登場した。

「病院から戻ったところだ。けさ、政府庁舎の正面玄関でちょっとしたアクシデントに見舞われたため、頭に手当てを受けた」と説明。携帯電話を見ながら階段を上っていたところ、「つまずいて頭を打った」と笑い、「ドアと私の頭、どちらの方が重傷かは分からない」と話した。

 28日に再度受診し、けがの状態を確認してばんそうこうを交換することになったため、中国・成都(Chengdu)で開催されるFISUワールドユニバーシティゲームズ(FISU World University Games)の開会式に合わせての同国訪問と、習近平(Xi Jinping)国家主席との会談を中止すると説明した。

 さらに、アクシデントでの訪中の中止が臆測を呼ぶ可能性を認めた上で、改めて中国政府から招かれるのを楽しみにしていると付け加えた。

 昨年末に政権を握ったランブカ氏は、中国との緊密な結び付きには前任者よりも慎重な姿勢を示している。中国との警察協力協定の継続を否定し、米国の同盟国との協定締結に向けて動いている。

 ランブカ氏はかつてラグビー選手として活躍。フィジー系による統治を求めてクーデターを起こし、ランボー(Rambo)の異名で呼ばれたこともある。(c)AFP