【7月25日 AFP】カンボジア国防省は25日、タイ湾(Gulf of Thailand)に面したリアム(Ream)海軍基地の改修が完了間近だと認めた。同基地をめぐっては、衛星写真から大規模な桟橋が建設されていることが分かり、米国は中国が軍事利用する可能性があると懸念を示している。

 中国政府は海外に軍事拠点のネットワークを広げ、国際的影響力の強化を図っている。

 カンボジアは中国の友好国で、同基地の改修には中国政府が出資している。だがカンボジア側は、リアム海軍基地を外国に使わせる予定はないと一貫して主張している。

 カンボジア国防省報道官はAFPに対し、「(基地改修は)完了間近だ。じきに落成式を行う」と述べた上で、「中国軍の基地はないとすでに明言している。領土の一体性を守ることができるレベルに到達できるよう、軍の近代化を進めているだけだ」と説明した。

 米民間衛星画像会社ブラックスカイ(BlackSky)が新たに公開した画像からは、リアム基地の建設工事が過去2年間に急速に進んだ様子が分かる。同社は専門家の画像分析により、現地には海に突き出した長さ363メートルの桟橋があるとしている。(c)AFP