【7月25日 AFP】北アフリカのアルジェリアは24日、熱波の影響による山火事で、これまでに34人が死亡したと明らかにした。

 内務・地方自治・国土整備省によると、気温が48度に達する中、強風にあおられ、16県97か所で火災が発生。住宅地を襲った山火事で兵士10人を含む34人が死亡した。

 また、首都アルジェの東部に位置するベジャイア(Bejaia)やブーイラ(Bouira)、ジジェル(Jijel)各県から約1500人が避難しているという。

 6県で消火活動が続いており、当局は火災の影響を受けた地域を避け、新たな火災が発生した際は報告するよう住民に呼び掛けている。

 アルジェリアでは毎夏、山火事が発生する。だが今年は、地中海沿岸諸国に記録的暑さをもたらした熱波により状況は悪化している。

 一方、隣国チュニジアでも24日、気温が50度近くになる中、アルジェリア国境近くの森林で先週に続いて山火事が発生した。国家警備隊によると、国境近くの町から少なくとも300人が避難した。

 当局によると、先週の火災では470ヘクタールの森林が焼失し、国境の検問所が一時閉鎖された。

 科学者らは地中海地域を気候変動による山火事発生の「頻発地帯」と位置付けている。国連(UN)の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)はさらなる熱波、不作、海面上昇、外来種の侵入を警告している。(c)AFP