【7月24日 AFP】「年を取るなんて、ろくなもんじゃない」とかつて歌った英ロックバンド「ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)」のミック・ジャガー(Mick Jagger)さんが、26日に80歳の誕生日を迎える。今なお衰えを見せずにステージの上でパワフルに闊歩(かっぽ)しながら歌い、セクシーに踊り続け、コンサート会場を満員にする。

 2019年に心臓弁の置換手術を受けたが、ジョギング、キックボクシング、サイクリング、ヨガなどでスリムな体形を維持。ショーマンとしてエネルギッシュに活動し続けている。

 バンドは昨年、結成60周年を記念し、14日間の欧州ツアーを行った。ジャガーさんが新型コロナウイルスに感染したため、1公演が中止となった。2021年に亡くなったドラマーのチャーリー・ワッツ(Charlie Watts)さん抜きでの演奏は初めてのことだった。

 残されたメンバーは今年、2005年の「A Bigger Bang」以来となるオリジナルアルバムを発表予定。ポール・マッカートニー(Paul McCartney)さんや、30年以上前にストーンズを脱退したベーシスト、ビル・ワイマン(Bill Wyman)さんの参加も伝えられている。

 ジャガーさんは1967年、ストーンズのギタリストで幼なじみのキース・リチャーズ(Keith Richards)さんと共に薬物使用で有罪判決を受けた。その2年後、結成メンバーで、麻薬を常習していたブライアン・ジョーンズ(Brian Jones)さんが、バンドを去った直後にプールで遺体となって発見された。

 薬物の常用を含め、さまざまな物議を醸したジャガーさんだが、商業的な成功も追求し、英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)の2021年の長者番付によれば、資産は3億1000万ポンド(約560億円)以上に上る。

 2002年には、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)からナイトの爵位を授与され、「サー(sir)・ミック」の敬称を得た。

 2016年には現在のパートナーでバレリーナのメラニー・ハムリック(Melanie Hamrick)さんとの間に息子が生まれた。既に4人の女性との間に7人の子どもをもうけていたため、73歳で8人の父親となった。(c)AFP