【7月23日 AFP】自転車ロードレース、ツール・ド・フランス(2023 Tour de France)は22日、第20ステージ(ベルフォール~ルマルクシュタインフェルラン、133.5キロ)が行われ、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard、デンマーク)が事実上の総合優勝を決めた。

 ヴィンゲゴーは、3週間にわたってUTE(UAE TEAM EMIRATES)のタデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)と激しい争いを繰り広げた。スペインを舞台にした序盤のステージではポガチャルが積極的にアタックを仕掛けたが、ピレネー山脈(Pyrenees)でヴィンゲゴーが上回り、わずかなリードを築いた。

 勝負が決まったのは3週目に入ってからのアルプス(French Alps)越えの4ステージで、コンディションで上回るように見えるヴィンゲゴーは、チャンスをうかがって第16ステージの個人タイムトライアルで差をつけると、次の第17ステージでポガチャルが崩れ、差は7分以上に広がった。

 これでヴィンゲゴーは、23日の最終ステージを完走すれば、大会連覇が決まる。この日のステージを乗り切ったヴィンゲゴーは、「勝負は最後まで分からないから、きょうの方が第17ステージで大量リードを築いたときよりもうれしい」と喜び、「ツール・ド・フランスは世界最高のレースだ」と言って笑った。

「本当に特別なものがあるレースだから、来年も戻ってきて優勝に挑みたい」

 ポガチャルは今ステージを制したが、ヴィンゲゴーとの差は7分29秒残った。ポガチャルは「自分に何が起こったのか分からない。今年は多くのものを背負い過ぎていて、2週間が過ぎる頃にはこのシャツみたいに真っ白になり始めていた」とコメントし、自身が着ている新人賞のマイヨ・ブラン(ホワイトジャージー)を指さした。(c)AFP/Damian MCCALL