【7月16日 AFP】アゼルバイジャン外務省は16日、同国とアルメニアの係争地ナゴルノカラバフ(Nagorno-Karabakh)をめぐる停戦協定の合意事項をロシアが履行していないと非難した。

 同省は、「ロシアは合意事項の完全な履行を怠っている」と主張。具体的には、ナゴルノカラバフの武装勢力に対するアルメニアからの軍事支援をやめさせるための「行動を一切取っていない」としている。

 ナゴルノカラバフをめぐっては、アゼルバイジャンとアルメニアが2020年秋に交戦したが、ロシアの仲介で停戦に合意。アルメニアは支配地の返還を余儀なくされた一方、ナゴルノカラバフとアルメニアを結ぶ陸路「ラチン(Lachin )」回廊についてはロシアが平和維持部隊を派遣して管理することになった。

 しかし、アゼルバイジャンは最近、回廊を閉鎖。ナゴルノカラバフのアルメニア系住民の間に人道危機の懸念が高まっている。(c)AFP