【7月12日 AFP】カナダの監視機関、「責任ある企業のためのカナダ・オンブズパーソン(Canadian Ombudsperson for Responsible Enterprise)」は11日、中国の新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の少数民族ウイグル人の強制労働への関与が疑われるとして、スポーツ用品大手ナイキ・カナダ(Nike Canada)と同国の鉱山会社ダイナスティー・ゴールド(Dynasty Gold)を調査していると発表した。

 昨年6月に、28の市民団体から両社の国外事業について複数の申し立てが寄せられたのを受けての措置。

 ナイキ・カナダについては、「ウイグル人の強制労働の利用または利益享受が確認された中国の複数企業と供給関係」を持った疑いがかけられている。ナイキ側は、対象となる企業との取引関係は既にないと主張し、そうした企業のリスク調査に関する情報を提供したとしている。

 ダイナスティー・ゴールドについては「株式の過半数を保有する中国の鉱山でウイグル人の強制労働によって利益を享受した」とみられている。同社は、同鉱山の運営管理は行っておらず、申し立てが行われた時期には鉱山がある地域での事業から撤退していたと主張している。(c)AFP