【7月11日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は11日、長距離巡航ミサイル「スカルプ(SCALP)」をウクライナに供与すると発表した。これにより、前線から後方深くへの攻撃が可能になるとしている。

 マクロン氏は、リトアニアで開幕した北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の会場に到着した際、スカルプを供与すると表明。英名は「ストームシャドー(Storm Shadow)」で、英国がすでに供与している。

 スカルプは英仏が開発したミサイルで、射程はウクライナに供与された西側諸国の武器としては最長の250キロ。英国は5月に供与を表明した。

 マクロン氏は、供与は「われわれの原則に沿った形で行われる。つまりウクライナの領土防衛を可能にするためだ」と述べ、ロシア領内に対しては使用しないとの約束をウクライナから取り付けていることを示唆した。

 供与数への言及はなかったものの、専門機関によると、フランスの保有数は現在400発に満たないという。

 マクロン氏の発表を受け、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は「対抗措置を講じざるを得ない」との見解を示した。(c)AFP