【7月11日 AFP】ジョージアのシャルバ・パプアシビリ(Shalva Papuashvili)議会議長は10日、同国が目指す北大西洋条約機構(NATO)加盟の行方は不透明であり、そうした事態はロシアを利するだけだとの考えを示した。

 NATOは2008年のルーマニアでの首脳会議で、ジョージアとウクライナについて将来の加盟国と宣言。ただ、正式な加盟手続き入りは認めなかった。

 パプアシビリ議長は与党を代表して声明を出し、当時のNATO決定について「矛盾するものでありあいまいさを残した。その結果、ロシアに地政学的な好機をもたらすことになり、状況を一段と悪化させている」と指摘。ジョージアがNATOに加盟していれば、2008年のロシアによるジョージアへの軍事進攻は回避できていただろうと述べた。

 さらに、「ジョージアの加盟が拒否されていることが(現在の)ウクライナ危機につながった可能性もある」と主張。「NATO(加盟諸国)が形成する国境は平和の領域を示している」と語った。

 NATOは11、12の両日、リトアニアの首都ビリニュスで首脳会議を開催する。ウクライナは加盟に向け道筋をつけたい考えだが、ジョージアに関しては進展のめどは立っていない。(c)AFP