【7月16日 AFP】(更新)テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)は15日、女子シングルス決勝が行われ、マルケタ・ボンドロウソバ(Marketa Vondrousova、チェコ)が6-4、6-4で大会第6シードのオンス・ジャバー(Ons Jabeur、チュニジア)を破り、オープン化後ではウィンブルドン史上初となるノーシードでの同種目制覇を果たした。

 ノーシードでの決勝進出も60年ぶりのことで、圧倒的不利とみられていたが、下馬評を覆して四大大会(グランドスラム)初優勝を飾った。2019年の全仏オープン(French Open 2019)でも決勝に進出したが、そのときはアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)に敗れていた。

 ノーシードでのグランドスラム女子シングルス優勝は、ボンドロウソバが9人目。チェコの女子選手としては、ヤナ・ノボトナ(Jana Novotna)とペトラ・クビトバ(Petra Kvitova)に続き3人目のウィンブルドン制覇となった。

 2021年の東京五輪では銀メダルを獲得したが、昨年は手首の手術を受けた影響で6か月離脱し、ウィンブルドンも欠場していた中で、「今こうしてこのトロフィーを抱えていることが信じられない」と話した。

 一方のジャバーは、昨年のウィンブルドンと全米オープン(US Open Tennis Championships 2023)に続き、無念の準優勝となった。試合後の表彰式では涙を流し、「キャリアの中で最もつらい敗戦となったが、諦めないことを約束する」と語った。

 第1セットは序盤から相手のサービスゲームを破り合う展開の中、4-4で迎えた第9ゲームでブレークに成功したボンドロウソバが、次のサービスゲームをキープして第1セットを先取した。

 第2セットもボンドロウソバのブレークから始まったが、ジャバーは続く3ゲームで2度のブレークに成功して3-1と逆転。しかし、直後のゲームでこの日両者通じて九つ目となるブレークが生まれ、ボンドロウソバが追いつくと、そこからミスを重ねて再び崩れていったジャバーに対し、最後まで落ち着きを保って勝利を手にした。(c)AFP/Steven GRIFFITHS