【7月5日 AFP】軍事的中立を掲げるスイスは4日、ドイツが主導する対空防衛システムの共同調達枠組み「欧州スカイシールド・イニシアチブ(ESSI)」に参加する意向を表明した。この枠組みは、ロシアによるウクライナ侵攻を受け昨年組織された。

 6、7日にはスイスの首都ベルンで、同国と独、オーストリアの国防相による会合が開催される。スイス政府の声明によると、3氏はこの会合で、ESSI参加に関する覚書に署名する予定。

 同じく中立国のオーストリアも1日、ESSI参加の意向を示している。カール・ネハンマー(Karl Nehammer)首相は、今回の動きは自国の中立方針に疑いを挟むものではないと強調した。

 独主導のESSIには、英国、ベルギー、フィンランド、ハンガリー、オランダ、スウェーデンなど欧州17か国が参加。独製「IRIS-T」や米国製「パトリオット(Patriot)」、イスラエル製「アロー3(Arrow-3)」など、短・中・長距離防衛システムの共同調達を行う。

 一方、フランス、イタリア、ポーランドは参加していない。仏政府は欧州製の防空システムを使うべきだと主張している。(c)AFP