【7月5日 AFP】フィリピンの沿岸警備隊は5日、中国と領有権を争う南シナ海(South China Sea)で、中国海警局の船による「極めて危険」な行為により、比側の船2隻が妨害を受けたと非難した。

 比沿岸警備隊によると、航行妨害があったのは先月30日。セカンド・トーマス礁(Second Thomas Shoal)に領有権を主張するため座礁させている海軍の古い艦船に物資を届ける定例任務を遂行中だった。座礁船には海兵隊が駐屯している。

 同礁に向かう途中、中国海警局の船2隻が、比海軍船の警護に当たっていた沿岸警備隊の船2隻に接近したという。

 比沿岸警備隊の報道官は、中国船のうち1隻が比船の船首から90メートル以内に入り、比側は衝突を回避するため減速を余儀なくされたと述べた。

 AFPは在マニラ中国大使館にコメントを求めたが、現時点で回答はない。

 セカンド・トーマス礁近海では4月にも、中国船が比船の45メートル以内にまで近づき衝突寸前になるという同様の事案が発生している。(c)AFP