【7月5日 AFP】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)暫定政権は、国内の美容院に1か月以内の閉鎖を命じた。勧善懲悪省が4日、認めたが理由は明らかにしていない。タリバンは女性を公の場から排除する政策を推進している。

 AFPが確認した命令書のコピーには、「最高指導者ハイバトゥラ・アクンザダ(Hibatullah Akhundzada)師の口頭指示」と書かれていた。

 タリバンは2021年8月の政権掌握以降、高校・大学での女子教育や公園・遊園地・スポーツジムへの女性の立ち入りを禁止するほか、外出の際には常にヒジャブやブルカの着用を義務付けるなど、女性の公共の場での自由を制限。国連(UN)やNGOへの勤務も禁じ、政府機関で働いていた多数の女性が解雇されるか有給での自宅待機を続けている。

 美容院は、米主導の有志連合軍が駐留していた20年間に首都カブールをはじめとする各地で急増。女性にとって重要なビジネスチャンスとなり、多くの人にとって唯一の収入源となっていた。さらに、男性から離れて女性同士で集まって交流する安全な場所にもなっていた。

 映像はカブールで4日撮影。(c)AFP