【6月30日 AFP】中央アジア・トルクメニスタンで29日、前大統領にちなんだ名を冠した新都市「アルカダグ(Arkadag)」がお披露目された。投資額は50億ドル(約7200億円)に上る。

 首都アシガバートの南西約30キロの場所に造られたアルカダグで行われた式典には、グルバングルイ・ベルドイムハメドフ(Gurbanguly Berdymukhamedov)前大統領の息子で、現大統領のセルダル・ベルドイムハメドフ(Serdar Berdymukhamedov)氏が出席した。

 グルバングルイ氏自身はイスラム教の聖地メッカ(Mecca)への大巡礼「ハッジ(Hajj)」のためサウジアラビアにおり、式典には参加しなかった。

 旧ソ連構成国であるトルクメニスタンは秘密主義で知られており、外国メディアが取材を許可されるのはまれ。

「アルカダグ(庇護<ひご>者)」の敬称で呼ばれるグルバングルイ氏は、式典が行われた29日に66歳の誕生日を迎えた。2006年から務めた大統領の職を昨年退任し、息子が後を継いだ。しかし、人権監視団体は、実権は依然としてグルバングルイ氏が握っていると指摘する。

 天然ガスで得た利益を国民にはメリットがないグルバングルイ氏の個人崇拝のためのぜいたくなプロジェクトに浪費しているとの批判もある。

 当局はアルカダグの人口が約7万3000人にまで増加すると見込んでいる。(c)AFP