【6月29日 AFP】スイスの連邦会議(内閣)は28日、国有軍需企業ルアグ(RUAG)が保有する戦車96両について、ウクライナへの移転を行わないと発表した。

 スイスはウクライナや友好国から圧力を受けても、他国が保有する自国製兵器をウクライナへ移転する許可についても拒否し続けている。

 連邦会議は戦車「レオパルト(Leopard)1A5)」96両の国外移転は「現在の法律の下では不可能」だと表明。移転は「戦争物資法に違反し、スイスの中立方針を転換させるものだ」と説明した。
 
 同国の戦争物資法は、国際紛争当事国への武器移転を全面的に禁じている。

 今回の連邦会議による拒否表明は予想されていたものだが、スイス議会は軍事的中立方針の緩和を検討しており、一定の条件下で紛争当事国への兵器移転を認める法改正を提案している。(c)AFP