■ 「殺す許可」ではない

 フランスでは2022年、交通取り締まりでの停止命令拒否により、過去最多の13人が命を落とした。これに関連して警察官5人が訴追されている。

 当局と警察労組は、2022年の記録的な死者数は、危険な運転が増えているためとしているが、その一方で専門家は、17年に警察の武器の使用条件に関する法律が改正されたことも一因になっていると指摘する。

 2週間前には西部アングレーム(Angouleme)で、運転する車両で警察官の脚にけがをさせた19歳の男性が、警察に殺された。

 極左政党「不屈のフランス(LFI)」 のコーディネーター、マニュエル・ボンパール(Manuel Bompard)氏はツイッター(Twitter)に「確かに停止拒否は違法だ。だが、刑法で定められた罰則に死刑はない」と投稿した。

 また社会党のオリビエ・フォール(Olivier Faure)第1書記は、停止命令を拒否されたとしても「殺す許可が与えられるわけではない」と述べた。(c)AFP/Leo MOUREN